日本最大野党の民主党は1月18日、新代表を選出した。61歳の岡田克也氏が、10年ぶりに民主党代表に当選した。民主党は22日に両院議員総会を開き、新体制をスタートさせた。岡田氏は、「民主党は自主再建に取り組み、最大野党としての力を発揮し、自民党政権をけん制し、政権交代の目標を実現する」と表明した。中国の週刊誌『瞭望』が伝えた。
しかしさまざまな要因により、民主党の政権奪取は前途多難で、「万年野党」に落ちぶれる可能性もある。
まず、日本の政治が全体的に右傾化する中、民主党自身の位置付けの確立が難しくなっている。民主党は、自民党以外の中心的な選択肢になることが困難だ。
岡田氏は代表選挙で「保守中庸」の旗印を掲げた。この旗印は自民党内の「宏池会」がルーツとなっている。宏池会は自民党内のハト派で、「軽武装・経済重視」を主張し、改憲に慎重な立場を示している。その代表人物には、元首相の大平正芳氏、宮沢喜一氏が含まれる。しかし2005年に小泉氏が派閥政治を変え、2009年に自民党が野に下り、2012年に安倍首相が再任すると、自民党の保守・右傾化が顕著になった。宏池会の理念は、場を失った。
岡田氏は、「自民党が右傾化し、中間に空白が生まれている」と述べた。民主党は今後、宏池会の政治理念を旗印とする。しかし2014年12月の衆院選の傾向を見ると、立場の曖昧な「保守中庸」が、安倍首相が率いる自民党に反対する有権者を満足させられるとは限らない。前回の総選挙で、民主党は議席数をわずかに伸ばした。主な勝者は議席数を倍増させた日本共産党だ。日本共産党の勝利は、理念を明確に示したことによるものだ。自民党の政治面の新保守主義、経済面の新自由主義に対して、日本共産党は「全面対抗」の構えを示した。安倍首相も、総選挙が「自共の対決」になったことを認めざるを得なかった。岡田氏の消費税、在日米軍基地、原発政策、歴史認識などの重大な政策における立場は、自民党内で非主流となっている穏健派に近い。