MVのスクリーンショット
報道によると、九娘さんは普段から歌をうたうことが好きで、たびたび歌をうたう姿をリアルタイム動画で投稿しているという。今回、九娘さんは、台湾の人気歌手・蔡依林(ジョリン・ツァイ)のニューアルバムに入っている「PLAY我呸」の曲に、自分で書いた「春運の歌」の歌詞を付けて歌い、親しい友人に頼んでMVを撮影してもらった。そして、その動画を自分の個人のインターネットサイトに投稿した。新世代の出稼ぎ労働者の今までとは異なる生活や価値観を知ってほしいと思ったからだ。
中国の動画投稿サイトで同MVが人気を集める中、同MVは日本の若者が多く集まるネット掲示板にも転送され、日本語の字幕が付けられた。「春運の歌」の歌詞には、九娘さんの「春運」や「北漂族」(地方から北京に出てきて奮闘している若者たち)、「富二代」(富裕層2世)に対する気持ちを表している。そこには、「90年代生まれの出稼ぎ労働者の気持ちがわかるか?」「5年間働いて残ったのは6つに割れた腹筋だけ」「半年前、大都市を去ることを決めた。全身泥だらけの労働者がインターネットで生ライブを行う」「生花と外貨で家を建てるのなんて楽なものだ」などの歌詞が綴(つづ)られている。このほか、「金はネットで稼ぎ、家は自分で建てる。春運には参加しない」という歌詞には、一時居住許可証や農村戸籍から非農村戸籍への転入、富二代といった社会問題に対する風刺や軽蔑なども込められている。さらに、MVの中では、九娘さんは、自分が建てた新しい家の屋上でムーンウォークも披露している。