【講師プロフィール】
東北大学法学部卒業後、民間企業勤務を経て、1988年にJICA入職。JICAでは北京大学留学、中国事務所員、中国援助調整専門家、中国事務所副所長として約10年間対中ODAに従事した他、本部、外務省、研究所等で勤務。2010年、法政大学大学院で政治学博士号を取得し、2012-13年度法政大学法学部兼任講師。2014年拓殖大学国際学部教授に就任。主著に『日中関係とODA―対中ODAをめぐる政治外交史入門―』(日本僑報社)、『「対外援助国」中国の創成と変容1949-1964』(お茶の水書房)、『僕らの村からポリオが消えた―中国・山東省発「科学的現場主義」の国際協力』(佐伯印刷)がある。
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『日中関係とODA―対中ODAをめぐる政治外交史入門』
【内容紹介】 http://duan.jp/item/081.html
[推薦の言葉]歪みをも含んだ対中“情緒”も蔓延する今日の日本にあって、中国との関係をどう切り結ぶか、具体的な対処案を真剣に描こうとするひとびと、あるいは、日中関係を、国交正常化以来の歩みとして基礎から学ぼうとするひとびとに、本書を薦めたい。 ――菱田雅晴・法政大学教授
[目次]
第一章 第一の文書「日中共同声明」―1972年
第1節 「日中共同声明」には何が書かれているのか?
第2節 なぜ1972年に国交が「正常化」したのか?
第3節 日中国交正常化にはどのような歴史的意義があるのか?
第二章 アジア諸国との戦後処理
第1節 「戦後処理」「戦後賠償」とは何か?
第2節 アジア諸国との戦後処理はどのように行われたのか?
第3節 韓国との戦後処理はどのように行われたのか?
第4節 中国との戦後処理と他のアジア諸国との戦後処理はどう違うか?
第三章 第二の文書「日中平和友好条約」―1978年
第1節 「日中平和友好条約」はなぜ1978年に締結されたのか?
第2節 対中ODAはなぜ1979年に開始されたのか?-「1979年体制」の政治構造
第3節 「戦後和解」における対中ODAの意義
第四章 第三の文書「平和と発展のための友好協力パートナーシップの構築に関する日中共同宣言」―1998年
第1節 なぜ1998年に共同宣言が出されたのか?
第2節 1990年代後半以降、ODAをめぐってどのような議論があったのか?
第3節 対中円借款はなぜ終了したのか?
第五章 第四の文書「『戦略的互恵関係』の包括的推進に関する日中共同声明」―2008年
第1節 首脳外交の再開―「破氷之旅」「融氷之旅」から「迎春之旅」「暖春之旅」へ
第2節 5.12-四川大地震への緊急援助と日中関係の転換
終わりに―日中平和構築に向けて
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年2月13日