林国本
このところ、中国では、「チャイナ・ドリーム」という言葉をよく耳にし、目にすることになっている。これは習近平国家主席が先般全人代第1回会議閉幕の際のスピーチの中で提起した言葉である。改革、開放政策実施以来の30数年を経た今日、中国人民が百数十年らい胸に秘めてきた理想の実現にだんだん近づいてきていることを実感している中国人民にとってこの言葉は現実としての重みがあるものと言っても過言ではない。
最近、中国共産党北京市委員会弁公庁は、「チャイナ・ドリーム」についての広報・教育についての意見を下達した。その中で、①「チャイナ・ドリーム」をめぐって理論面からの認識、学習を強めること、②大衆の間での自己教育を幅広く展開すること、③「チャイナ・ドリーム」をめぐっての理論面からの研究と解釈を強化すること、④メディアやネットを通じての広報に力を入れること、⑤ハイレベルの芸術作品の創作に力を入れること、⑥青少年に対する広報を強化することなどが打ち出された。
最近、外国の元首たちが海南省で開催された博鰲(ぼあう)フォーラムの公的行事のあいさつの中で、しばしば中国がいちはやく「チャイナ・ドリーム」を実現することを祈る、と語っていることを見ても、この言葉は諸外国でも注目されていることが分かる。