今春開催された全人代と全国政協の会議ではエコ文明、大気汚染、水質汚濁などが議論され、記者会見の席では関係部門のトップがマスコミの取材に熱心に対応していた。国外の新聞でも北京や河北省の一部都市のスモッグについていろいろと報道されている。1908年の北京オリンピック開催の前後に、北京の大気の環境、交通事情は一時期改善したように見えたが、なにしろ急速なモータリゼーションやどんどんと進む都市再開発の中で、また元のもくあみとなってしまった。最近、子供の運転で北京の東部へ行ってきたが、2時間近くの渋滞にひっかかり、夕食が夜9時になってしまい、まったく往生したが、世界的な大都市へ向かって前進する北京の前途も、いろいろ解決しなければならない課題を抱えているようだ。
毎日ジョギングしていた人も、このスモッグでは健康によくないと考え、青空らしきものを感じ取れる日以外は、外出を避けている人もいる。私自身、仕事で郊外のリゾート地に一泊した夜、星空をひさしぶりに見て、もう10数年もこういう夜空を見たことがない、と感嘆したのを覚えている。