林国本
日本の「国体」に相当する中国の第12回全国運動大会が遼寧省で開かれ、連日テレビで実況放送や対談番組がオンエアされていた。中国は北京オリンピックの総合戦績で1位、ロンドン・オリンピックで2位となり、世界で注目される存在となっている。これからはスポーツ大国からスポーツ強国へ向かう時期にさしかかっている、といわれているが、大方の見方ではまだアンバランスが存在しているということである。例えば、ファンの人数が一番多いといわれるサッカーは数十年このかたアジアで二流の状態にあることがそれであろう。しかし、スポーツが今日のレベルに達したことはほとんどの人たちが評価している。
今大会ではベテランの活躍もあったが、ベテランの引退という話題もよく耳にするとともに、新人選手のデビューも目立った。アジア記録、大会記録の更新もあったし、全般的に見て中国スポーツ界の前進を目にすることができた。
今大会では、夜の開幕式を昼間に持ってきて、花火の打ち上げなどは取り止め、著名な歌手らによるパフォーマンスなども、スポーツ愛好者や大学生たちによる団体体操などに切り換えた。要するに商業色を薄め、スポーツの祭典そのものの特色を鮮明にした。