安倍晋三首相は16日、東京の国連大学本部で催された国連創設70周年の記念活動に出席し、演説を行った。安倍首相は戦後の日本の努力について、「先の大戦に対する深い反省の上に、自由で民主的で人権を守り、法の支配を尊ぶ国づくりに励んだ」と述べ、日本が平和国の道を歩んできたことを強調した。
安倍首相は夏に発表する戦後70周年談話に、戦後日本の国際貢献のあるべき姿を盛り込むと分析されている。国連の活動に関連する今回の演説の内容も、談話に反映されることになる。
訪日中の潘基文国連事務総長は、「安倍晋三首相は中日韓の歴史的対立の解決の必要性を認識し、大局を立脚点とし未来を見据えるべきだ」と述べた。
潘事務総長は16日に取材に応じた際に、「今も(中日韓の)歴史認識をめぐる問題は解決されていないが、北東アジアの指導者が美しい未来に期待することを心から希望する。特に日本の指導者が大局を見据え、未来を展望し、対立の態度を一刻も早く変えることを願う」と発言した。
「未来志向」は、安倍首相が北東アジアの歴史認識の食い違いに触れる際に、頻繁に使用する表現だ。潘事務総長は「大局」という修飾語を使い、日本は歴史認識を基礎とし、隣国を受け入れ未来を見据えるべきだという考えを示した。潘事務総長のこの発言は、安倍首相が準備中の終戦70周年談話が、中国や韓国、および国際社会から注目を集めていることに配慮したものと分析されている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年3月17日