中国は海洋大国であるが、依然として海洋強国ではない。中国は海の防衛に弱いことで屈辱を受け、中華民族の忘れがたき痛みとなった。1840年のアヘン戦争から中華人民共和国の設立に至る100年以上の間に、日本を含む列強は海から中国に約470回侵入した。中国海軍が遠洋訓練により、海の防御・作戦能力を高めることは必要不可欠であり、これは国家の海上安全を守る客観的な需要である。
中国の総合的な国力の強化、国際的な地位の向上に伴い、国際社会が中国に負担を求める世界的な責任と義務が増加し続けている。これにより中国海軍・空軍が遠洋に向かい、遠洋における活動能力を強化する必要が生じている。例えば昨年マレーシア航空MH370便の失踪後、中国軍は海軍の艦艇を捜索に派遣したほか、空軍機を動員し南中国海とインド洋で捜索を行った。これらの行動には、捜査員の高い遠洋飛行・捜索能力が必要だ。平時の遠洋訓練の強化によって、中国海軍・空軍は初めて国際的な責任と義務をまっとうできるようになる。
一部の国は中国の軍事力の発展、中国軍の正常な演習・訓練活動を理性的に捉えるべきだ。中国の総合的な国力と経済力の成長に伴い、中国の現代化建設は進歩を続けたが、先進国との間にはまだ大きな開きがある。中国が国防と軍事力の建設を適度に強化するのは正常であり、主権と安全を守るための需要にほかならない。日本などの国は再三「中国軍事脅威論」を誇張しているが、賛同を得がたい。広大な西太平洋は、アジア太平洋の各国の海軍・空軍にとって、自然に形成された練兵場だ。バシー海峡、宮古海峡、大隅海峡などの関連水域は、各国が自由に航行・通過できるエリアである。中国海軍・空軍の艦艇と航空機がこれらの海域を通過して西太平洋で訓練を実施することは、国連海洋法条約およびその他の公認されている国際法の規定に合致する。関連諸国は無闇にあげつらい注目を集めるのではなく、中国海軍・空軍の艦艇と航空機による、類似する遠洋訓練任務に慣れていくべきだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年4月1日