日本文部科学省は6日、来年採用される中学校教科書の検定結果を公表した。南京大虐殺について「旧日本軍が多くの捕虜や民間人を殺害した」という表現が「捕虜や民間人が巻き込まれ、犠牲者が出た」に変えられた教科書があるなど、衝撃的な内容となっている。
極東国際軍事裁判はすでに、旧日本軍が南京で「多くの捕虜や民間人を殺害した」との判決を下しており、疑いを挟んだり言い逃れしたりする余地はない。判決書では、日本軍の暴行が無抵抗の都市における無力な平民に対して行われたことが確認されている。「(旧日本軍は)1937年12月13日に南京市を攻略した。南京が落ちる前に、中国軍は撤退し、占領されたのは無抵抗の都市であった。それに続いて起ったのは、無力の市民に対して、日本の陸軍が犯した最も恐ろしい残虐行為の長期にわたる連続であった」。判決書はさらにこう指摘している。「日本軍が占領してから最初の6週間に、南京とその周辺で殺害された一般人と捕虜の総数は、20万以上であったことが示されている」。これらの判決からは、虐殺の対象が「捕虜や民間人」であったことは明らかで、「捕虜や民間人が巻き込まれ」とするのは無理がある。