13日付読売新聞は政府筋の話として、安倍晋三首相が8月末にカザフスタンなどの中央アジア5カ国歴訪を計画していると報じた。14日付香港紙・南華早報は、「日本のアナリストは、自然資源の確保は日本にとって重要な課題だとしているが、安倍首相が中国対抗連盟の構築に同じ程度の精力を注ぐと判断している」と報じた。福井県立大学国際関係学教授の島田洋一氏は、安倍首相には後ろ暗い動機があると指摘した。
読売新聞は、「日本の首相の中央アジア訪問は、2006年8月以来となる。安倍首相はカザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンを訪れる」と報じた。共同通信社は、「資源外交強化の旅」と形容した。ロシアのプーチン大統領は8月末、カザフスタンの首都で柔道世界選手権を観戦する可能性がある。日本政府はスケジュールを調整し、日ロ首脳会談開催の可能性を模索する。
ジャパン・タイムズは14日、「今回の訪問には、中国対抗の目論見があるかもしれない。中国は2009年にロシアを抜き、中央アジア最大の貿易相手国になった」と伝えた。南華早報は、中国は同地域で主導権を握る参加者だと報じた。島田氏は、「安倍首相は2012年の就任以来、世界各地を歴訪し、日本と他国の関係を強化している。これらの訪問、今回の中央アジア歴訪の最も重要な目標は、中国けん制の手段の模索だ。安倍首相がこれを公言したことはないが、中国対抗は外遊の裏に隠された重要な動機だ。特に中国がこれらの国とより緊密に連携しようとする時期に、安倍首相は中央アジア歴訪の必要性を意識し、各国から日本への支持を勝ち取ろうとしている」と分析した。