22日の「東京新聞」に出た記事が中日メディアの関心を集めた。「恥ずかしいです…麻生さん」と題されたこの記事は、日本の副首相であり財務相も兼ねる麻生太郎氏が中国香港の記者を「嘲弄」するという失態を犯し、世界の物笑いとなったと伝えた。
事件の経緯は簡単である。4月3日、香港フェニックステレビの東京駐在記者である李淼さんが、日本のアジアインフラ投資(AIIB)参加について麻生氏に質問をしようとした。李さんが「フェニックステレビ記者の李淼です」と話し出すと、麻生氏は続けざまに3回英語で「What?」と繰り返した。麻生氏がやっとわかったところで、李さんはAIIBに関する問題を聞き始めたが、「AIIB」という言葉が出てきた途端、麻生氏は突然爆笑した。日本政府のAIIB参加への態度を野党が批判していることについてどう考えるかを聞かれると、今度は、中国の政治制度を攻撃し始めた。李さんが野党の問題について質問を続けると、麻生氏は苛立ちを見せ始め、李さんが質問時に手を挙げなかったと非難し、ルールを知っているのかと批判を始めた。
「AIIB」についての質問に聞こえないふりをしたり、日本語で話しているのを英語でさえぎったり、理由もなく爆笑したり、麻生氏は一体どうしてしまったのだろうか。AIIBの問題は答えにくいということなのか、答える必要もないということなのか。話題を変えて中国の国家制度を攻撃したり、記者がルールをわかっていないと非難するのもおかしい。記者会見で質問を追加する際には挙手する必要はなく、ルールをわかっていないとしたらそれは麻生氏の方である。答えにくい質問には答えなければいいのであって、外務相をも務めた麻生氏が「お答えできない」とその場をしのぐことさえもできないのは理解に苦しむ。
AIIBの問題が麻生氏にこのような失態を犯させてしまったのがなぜなのかはわからない。麻生氏の苛立ちの背後には自信のなさが隠れているという人もいる。もっとも麻生氏が何におびえているのかを知ることはやはりできないわけだが、その振る舞いは確かに品格を欠いている。「東京新聞」が「世界の物笑い」と批判したのもうなずける。