まさか日本人は街を出歩かないのだろうか?東京、仙台、大阪…このような都市のどんなに大きなデパートでも、夜8時には閉店する。夜10時まで開いているのは、ドラッグストアぐらいのものだ。逆に、郊外の大型ショッピングセンターの閉店時間は若干遅い。このため、日本人のほとんどは、居酒屋やカフェ、レストランなどでナイトライフを楽しむ。
日本を訪れて2日目、朝日新聞社を見学しに行く時、ちょうど通勤時間とぶつかった。運転手は、謝りながら、「渋滞するかもしれません」と言った。しかし、この程度の渋滞なら、中国の通勤ラッシュ時とは比べ物にならない。日本の土地資源は限られており、東京でさえ広い道路はほとんど見られなかった。道路の多くが4車線だった。しかし、日本各地を回ったが、車のクラクションを聞くことは1度もなく、交通を取り締まる警察官もいなかった。後者はいくら考えても不思議に思う。
東京の街で最も寂しいと感じたのは色だった。建築物も、人が身に着けている服や物も、基本的に寒色系の色だった。以前に読んでいた日本のファッション雑誌から、日本の街には草間彌生のような派手で変わったおばさんが溢れていると思い込んでいた。何着か派手な色の服を持って来たが、東京に足を踏み入れた瞬間に失敗したと感じた。渋谷の街には、人は多かったが、ほとんどの人が髪型や帽子、タイツなどには個性が感じられたが、最も多く見られた色は、やはり黒や白、グレー、ベージュなど地味な色ばかり。ダイヤやスパンコールが付いた靴を履いている日本人は1人もいなかった。今も中国のオンラインショップ・淘宝網で大量に売られている日本の正規輸入品の傘が本物かどうかを疑っている。なぜなら、日本の街では、男性はビジネス仕様の黒い傘、女性は透明のビニール傘をさしており、時にグレーや、ベージュの傘をさしている人を見かけても、花柄や柄が入った傘をさしている人はいなかったからだ。我々が大阪城の日差しの中で、皆同じ派手な傘を持って歩いているあの感覚は…言わなくてもわかるはずだ。