「大衆創業、万衆革新」は、中国社会の持続的な進歩の原動力である。革新的精神の発祥地・守護神であるはずの大学が、PRビデオや校訓の盗作ばかりをするならば、その革新的精神とはどこにあるのだろうか?新京報が伝えた。
復旦大学創立110年のPRのビデオの盗作疑惑に、世論の注目が集まっている。このPRビデオの制作を担当した滕育棟氏は、記者の取材に応じた際に、「構想を練り終えてから、撮影チームは世界20数校のPRビデオ、数社の有名な広告会社のCMを見たが、その中に東京大学のものが含まれた」「題材が類似するため、撮影チームは東京大学の短編の叙述・表現方法を多く参考にした」と答えた。
制作者は誠意を込めて謝意を表したが、そのチームが盗作を疑われていることを意識していないようで、ただ「参考」にしただけだと考えているようだ。これは原作と知的財産権を尊重する意識が希薄なことを露呈しており、より懸念すべきことである。
我々は常に大学の革新について論じるが、革新はたやすいことではない。メディアは先ほど、中国の多くの大学の校訓が共通しているという問題点を報じた。「真実を求める」、「革新」、「団結」などは校訓で頻繁に用いられるキーワードであり、ネットユーザーからは「すべての校訓に使える万能薬」に選ばれた。一部の大学の公式サイトにアクセスすれば、学校の差異を認めることは難しいだろう。その校名を別の校名に変えたとしても、おかしな点は見つからないはずだ。
これらの問題は大学の革新力の不足を露呈しており、かつ個性と特色を重視しない国内の一部大学の意識を反映している。学校のサイトや宣伝資料を制作する際に、他校の情報を参考、さらには複製しても、おかしいことはないと感じているとも言える。例えばある大学が北京大学のやり方を真似てウェブサイトやPRビデオを制作したとしても、これをおかしいと感じて学校の責任を追及することはない。