安倍首相は地域の平和と安定という犠牲を惜しまないが、結果的に日本の発展を損ねることになる。現在の世界では、平和的発展、協力とウィンウィンが時代の流れになっている。各国は運命共同体を形成しつつある。日本にとって、経済発展を促進し、国家の興隆を実現するためには、良好な周辺・国際環境が必要だ。他国の発展を抑制すれば、自国の発展のチャンスを失うことになる。他国の安全を損ねれば、自国を危険な状況に陥れるだろう。
日本は第二次大戦中にアジア諸国に深刻な災いをもたらし、その軍事・安全面の動向は常に隣国と国際社会から広く注目・警戒されている。日本が伝えるいかなる消極的な情報も、平和的な隣国との関係の構築を著しく妨げる。良き隣人は、金では買えない宝だ。隣国との平和的な交流は、日本の利益にかなう。安倍首相は慎重な行いにより信頼を勝ち取るべきであるのだが、他国の気持ちを鑑みず、武力を盲信し、集団的自衛権の行使に躍起になっている。アジアの隣国は日本への懸念を深めるに違いない。
また、安倍首相は合法的な権益を守ろうとする中国の信念と能力を過小評価してはならない。判断を間違えば、不確定な要素を増やし、日本が直面するリスクが拡大し、課題が増えることだろう。
日本の指導者は国家の未来の為に理性的に判断し、重大問題を慎重に処理し、日本が平和的発展の道を歩み続けることを保証し、歴史の二の舞いを回避しなければならない。こうすることで日本人は初めて悪夢から逃れ、平和の日差しに浴することができる。(筆者:蘇暁輝 中国国際問題研究院国際戦略研究所副所長)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年6月30日