渡辺氏は、「慰安婦にされた多くの被害者の調査と取材を行ったが、どのような面から考慮しても、この事実は捏造されたものではない。慰安婦の召集は、本人の意志に背く強制的な行為だった。周知の通り、日本と隣国の関係が悪化し国際的なイメージが損なわれているのは、日本が歴史問題で間違いを認めず、反省を拒んでいるからだ。日本が中韓などの被害国と国際社会が公認する立場に基づき、歴史を直視するのではなく、むしろ自国の汚名をすすごうとするならば、陳国との対立を激化させ、歴史問題でますます孤立するばかりだ」と指摘した。
今回の活動に参加した「ベルリン女の会」の梶村道子氏は、「ベルリンで韓国人の李玉善さん(87)を取材したことがあるが、彼女は14歳の時に日本軍によって中国に強制連行され、慰安所に送り込まれたという。彼女は3年間に渡り、身体を踏みにじられ、非人道的な虐待を受けた。精神的にはさらに大きな苦しみを受け、生も死に及ばないような生活を送っていた。彼女はそれ以上耐え切れなくなり、慰安所の脱走を試みたが、すぐに日本軍に捕まり連れ戻された。日本兵は彼女を殴り罵り、軍刀で足の指を切断した」と話した。
李さんは高齢にも関わらず、世界各地で宣伝を続けている。李さんは、「韓国から世界に出て、日本軍の慰安婦という犯罪の事実を国際社会に広く認識させ、日本政府から謝罪と賠償を勝ち取ろうと決めた。災いに見舞われた慰安婦の数が減少を続けており、問題の解決が一刻も許さない状況となっているからだ」と述べた。
田中氏は、「日本の若者は第二次大戦の歴史に関する知識が乏しく、信じがたいほどだ。私は60人の大学生がいる教室で、慰安婦という概念について聞いたことがあるかと質問すると、聞いたことがあるとした学生は2、3人しかいなかった」と感慨深げに語った。田中氏は日本が現在直面している問題は、(1)罪悪感の不足(2)ナショナリズムの激化(3)女性蔑視――の3つだと結論づけた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年7月30日