日経がFTを買収、安倍政権の対外宣伝に協力

日経がFTを買収、安倍政権の対外宣伝に協力。

タグ: 日経 FT 安倍政権 対外宣伝

発信時間: 2015-08-13 13:16:21 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

日本経済新聞社は7月下旬、1600億円という破格の値段で、英メディア大手ピアソンからフィナンシャル・タイムズを買収した。8月10日には、ピアソンが今週内に、エコノミストの株式の50%に当たる持ち株を売却するという情報が伝わった。経済学の角度から見ると、日経新聞の買収は損な取引とされている。この買収金額を取り戻すには30年以上かかるとされ、かつ取引には収益性の高いエコノミストが含まれなかった。しかし日本人が損な取引で宣伝をするのだろうかという、興味深い点がある。

ニューヨーク・タイムズは7月末、「日経は世界的な影響力を買収した」と報じた。この取引は日本の紙メディアの焦りの中、かつて驚異的とも呼べた発行部数が減少する中で生まれた。フィナンシャル・タイムズの買収後、安倍政権が同紙の取材・編集の独立性を保証できるかが、世界から疑問視された。日経新聞はフィナンシャル・タイムズの自由度を再三強調しているが、日本が「慣らし運転」を終えてから、経営に手出しをすることになると分析されている。フォーブス中国語版は、「フィナンシャル・タイムズは望もうが望むまいが、日本政府のもう一つの口になりそうだ」と憤りと不満を表明した。

フォーブス(電子版)は本件について、日本人コメンテーターの古賀茂明氏の話として、「日本政府はメディアの独立性に干渉しており、この状況は安倍首相の任期内に悪化した。メディアが政府の支持に依存しており、企業への忠誠心は、ニュースの独立性という職業道徳を圧倒している」と報じた。

宣伝の効果を熟知する安倍首相は再任後、読売新聞や産経新聞との関係を維持すると同時に、NHKの予算と人事の決定権を握り、メディアを右翼の言論のツールに変えた。右傾化政策を推進すると同時に、世論に調整を加えている。

安倍首相と日本の右翼は、日本人の精神と意志を敗戦の影から脱却させ、「日本を取り戻す」という夢を実現しようとしていると指摘する人もいる。安倍首相は憲法解釈、歴史教科書、武器輸出三原則、日米安保条約の見直しの動きを頻繁に見せており、恐れ知らずといった様子だが、強い中韓との輿論戦で常に不利な状況に立たされている。日本新華僑報の蒋豊編集長は、「国内で意見を統一化し、対外的にはフィナンシャル・タイムズを通じて西側の世論に影響を及ぼす。西側メディアを支配すれば、日本の報道よりも容易に西側の世論をリードできる。これがその戦略的な目的だ」と分析した。

復旦大学の馮イ教授(イは王に韋)は、「日本メディアは世界の発言権を奪う手段を変えた。これは対外宣伝戦略において、歴史を歪曲し、係争をでっち上げる効果を発揮するかもしれない。輿論戦により世界の承認を勝ち取ろうとする動きに、各国政府は重視するべきだ」と指摘した。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年8月13日

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