28日付香港紙『南華早報』によると、歴史問題や中日関係の緊張などを理由に、JATAが東京で24−27日に開催した「ツーリズムEXPOジャパン2015」で、中国ブースが日本の来場者から冷遇されたという。中国国家観光局駐日代表処の張西龍首席代表は28日、環球時報のインタビューに応じた際に、「この報道は事実ではない。中国ブースはさまざまなイベントを催し、変面や雑技などの伝統的なショーに多くの来場者が足を止めた。率直に言わせてもらえば、中国ブースは最も人気のあるブースの一つだった」と述べた。
張氏は28日、環球時報の記者に対して、「中国ブースは四川省の変面、河北省の雑技、書道、篆刻などのイベントを催した。日本の来場者によって、一部の通路が混雑した。パンダの人形には、記念撮影しようと多くの来場者が集まった。上海の小籠包のキャラクターの前にも、長蛇の列ができた。十数人の留学生がボランティアとなり現場の秩序維持に当たったが、人手不足だった。人気がありすぎて、主催者はやむなく善意から、中国ブースに秩序を維持し、来場者が通路を防がないよう極力注意するよう促した。自民党総務会長、全国旅行業協会会長の二階俊博氏は、中国ブースとインドネシアブースのみを視察した。太田昭宏国土交通大臣、観光庁長官、多くの国会議員も中韓の旅行資源を非常に重視し、わざわざ中韓のブースを視察した」と話した。
南華早報は日本旅行業協会のデータを引用し、2012年には350万人の日本人が中国を旅行したが、昨年は270万人に減少したと伝えた。日本経済新聞は年初、政府観光局の統計データによると、昨年訪日した中国人客は前年比で約8割増の241万人に達し、最多の一年になったと報じた。張氏は中日の観光客の増減について、「二階氏が今年5月、3000人の大規模な代表団を率いて訪中すると、日本人客の訪中が徐々に回復し始めた」と述べた。
北京聯合大学旅行発展研究院院長の張凌雲氏は28日、環球時報のインタビューに応じた際に、「この対等ではない状況を、理性的かつ客観的に捉えなければならない。日本人は中国人客をもてなす際に、確かに高品質のサービスを提供しており、好印象を与えている。また日本製品に対する信頼、強い購入意欲により、多くの人が口コミで日本を旅行しようと考えるのも当然だ。日本人はあまり中国のことを理解しておらず、さらに一部の現地メディアが中国の反日ムードを誇張して伝え、訪中の意欲を損ねている」と分析した。
しかし記者の中国旅行説明会に出席した経験によると、日本人の間で中国旅行は一定の基礎を持っている。日本人は万里の長城、シルクロード、パンダなどをこよなく愛し、想像を上回るほどだ。これらの要素が印刷された宣伝資料や記念品は、短時間内に売り切れとなる。張氏は、「中国は東京で今回、シルクロード、チベット鉄道などの観光資源を重点的にPRした。中国ブースは多くの日本メディアに報じられた」と述べた。記者が関連ニュースを検索したところ、日本メディアは善意ある記事を掲載していた。日本の旅行情報サイト「トラベル Watch」は、「中国ブースは内容が豊富で、来場者に楽しさをもたらした」と伝えた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年9月29日