終了したばかりの長期連休中、「中国の高齢者が京都で当たり屋、日本の関連機関が警告」という情報が、SNSで広く転載された。某テレビ局の駐日記者はその後「独占スクープ」として、ネット上の噂が事実であることが分かったと報じた。多くのネットユーザーは本件を「中国人は素養が低い」最新の証拠とし、当事者の高齢者に対して「海外で赤っ恥をかいた」と批判した。しかしながら6日には、この騒動の風向きに変化が生じた。祇園町南側地区まちづくり協議会は、当初の「お知らせ」に「事実と異なる点」があったことを認め、当事者に「心からの謝意」を表した。
祇園町南側地区まちづくり協議会がお詫び
本件の騒動は些細な事に思えるが、実際には中国のイメージにとっては痛手と言える。特に国内の一部のメディアによる報道と評論は、中国のイメージダウンを好む日本メディアと掲示板に新鮮な話題をもたらした。日本のネットユーザーからは、罵声が絶えない。筆者は日本で、一部メディアが過去数日間に渡り本件を大げさに取り上げ、中国人客の道徳心のなさを大真面目に分析し、2020年東京五輪が「マナーと道徳心のない外国人客に破壊される」ことを憂慮するのを目の当たりにした。
まずいことに、真相が明らかになったところで、デマの悪影響を消し去ることはできない。ヤフージャパンで関連する話題を検索したところ、多くのメディアは数日前に「中国人客が京都で当たり屋」のデマを伝えるだけで、祇園町南側地区まちづくり協議会が6日付で出したお詫びを取り上げるメディアは少なかった。中国国内でもそうだ。先ほど数万人のネットユーザーがこの噂を転載したが、デマを否定する情報については誰も興味を示していない。