楊氏と共に訪日した中国外交部アジア司長の孔鉉佑氏は14日、「13日に開かれた第2回中日ハイレベル政治対話において、楊氏と谷内正太郎国家安全保障局長は戦略的・全局的な見地から、中日関係の問題について率直に意見交換した。中国は中日関係の発展に関する立場と主張を全面的に説明した。現在の中日関係は全体的に改善の流れを維持しているが、敏感性と複雑性が依然として際立っていると指摘した。中国は、日本が積極的な対中政策を実施し、中日の4つの政治文書を踏まえた上で双方が昨年形成した、中日関係の処理・改善に関する4つの原則的共通認識を実行に移し、両国関係の重大かつ敏感な問題を適切に処理するよう求めた。また中国は日本と共に、各分野の交流・協力を強化することを願っている」と述べた。
楊氏は歴史問題について、本件は中日関係の政治的基盤であると指摘し、日本が「歴史を鑑とし、未来を見据える」精神に則り、適切に処理することに期待した。中国は日本が南京大虐殺の文書の世界記憶遺産への登録申請を妨害したことに強い不満を表し、侵略の歴史をしっかり直視し、深く反省し、実際の行動により国際社会から信頼を勝ち取るよう求めた。
楊氏は軍事安全問題について、日本で新たに成立した安保関連法案に対する中国の厳正なる立場を示し、歴史の教訓を汲み取り時代の流れに合わせ、平和的発展を貫き、地域の平和と安定を損ねることをしないよう促した。
楊氏は東中国海問題について、中日双方は常に中日関係の大局と両国の共通の利益を着眼点として、相互信頼の促進に努め、対立をコントロールし、協力を促進するべきだと強調した。楊氏は中国の釣魚島および東中国海の関連問題に関する原則的な立場について再言及し、中国は領土の主権と海洋の権益を断固たる姿勢で守るが、対話により適切に問題を管理・解決していこうとしていると表明した。
楊氏は南中国海問題について、情勢は全体的に安定しており、航行と飛行の自由に影響が及んだことはないと指摘した。中国政府は、各国が国際法に基づき、南中国海で航行・飛行の自由を手にすることを主張している。中国は日本が南中国海問題で言行を慎み、地域と平和の安定に寄与することを願っている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年10月15日