中国の登録申請を再三妨害し失敗した後、日本は「伝家の宝刀」を抜いた。菅義偉内閣官房長官は1日内に3回も発言し、政府はユネスコの拠出金を減らすか停止することを検討すると述べ、与党・自民党も拠出金の停止を求める決議を出した。安倍首相も中国の登録申請について「遺憾」を表した。
南京大虐殺の文書の世界記憶遺産登録に対して、日本がこれほどの癇癪を起こし、関連する国際機関を脅迫するとは、まさに奇々怪々で驚きを禁じ得ない。
日本が中国の登録申請に対して恥極まり憤り、国際機関に八つ当たりすることには理由がある。登録申請が日本の右派と、右派が主導する日本政府の痛いところを突き、隠そうとしている侵略の歴史を露呈させたからだ。
南京大虐殺は第二次大戦中に日本軍国主義が犯した大罪であり、国際社会が公認する歴史の事実だ。日本はこの事実と勇敢に向き合い、深く反省しないばかりか、言い逃れに躍起になり、中国を誹謗している。さらには厚かましくも関連する国際機関に対して、「透明度」「公平性」「中立」を維持するよう求めている。
日本政府が歴史問題でかくも是非を混同し、図々しく大口を叩いていることにも、当然ながら理由がある。これは日本の間違った歴史観が数十年に渡り蓄積され、発酵した結果である。侵略の歴史を再三否定・美化し、靖国神社を参拝しても恥とせず、むしろ歴史を銘記しようとする他国のやり方を厚かましくも「疑問視」し、「抗議」している。日本側の言行は、歴史を直視したがらない間違った態度を充分に示している。
日本がこうしても、歴史の汚点と重荷を増やすばかりだ。
日本はこうすることで、世界が日本の侵略の歴史と右傾化の流れを理解し、日本の現在の消極的な軍事・安全の動向を目にする機会を与えている。
まさにそのために、国際社会は南京大虐殺の文書を世界で広く伝え、歴史の事実により日本の偽りの仮面を剥ぐ必要がある。
英国の詩人チョーサーは、「白と黒、善と悪、これら二つの相反するものから一つの教訓が生まれる」と言っている。南京大虐殺の文書の登録申請の過程は鏡のようなものだ。正義と悪、光と闇という原則的な問題において、現在の日本がどのような国であるかを映し出した。
世界の人を欺くことはできず、正義が必ず勝利する。歴史問題の言い逃れはできない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年10月15日