自衛隊の一部の部隊は自衛官に遺書を書かせ、海外で任務遂行時に死亡する可能性への「必要な備え」としている。一部の自衛官はこれに抗議し、「強制的に戦争の機械にされたくない」と述べた。22日付西日本新聞が伝えた。
海外の任務に頻繁に派遣される部隊内には、事前に「遺書」を書く決まり事が存在する。例えば陸上自衛隊国分駐屯地(鹿児島県霧島市)第12普通科連隊で2012−15年の間、複数の中隊長が隊員に「遺書」とも受け取れる「家族への手紙」を書かせ、殉職時に家族に引き渡すために個人用ロッカーに入れておくよう求めた。陸上自衛隊総監部はこれを認めたが、あくまで隊員が任意で書いた指導だとしている。
多くの自衛官が遺書の命令に「ショック」を受けている。自衛官の人権に注目する弁護士は、「国家や公務を理由に海外派遣を命じ、命の危険を冒し衝突に巻き込ませようとしている。自衛官はこれを疑問視している」と指摘した。ある自衛官によると、自衛隊は「大義名分」のもと遺書を書き、海外の活動に参与するよう求め、「国のために身を捧げる」という名義により海外派兵を正当化している。遺書を書かせた自衛官を戦争の機械にしており、多くの人はこれを受け入れ難いという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年10月23日