日本の安倍晋三首相は22日、モンゴルと中央アジア5カ国への訪問を開始した。日本の首相の中央アジア訪問は9年ぶり。トルクメニスタン、タジキスタン、キルギスに対する日本首相の訪問は初めて。日本共同通信によると、安倍首相の今回の訪問は、資源供給の多元化の実現を目的としたもので、中央アジアでの影響力を高める中国を牽制する意図もある。
安倍首相は今回、銀行や設備メーカーなど50企業の代表を携えて訪問する。日本とモンゴル、中央アジア5カ国との経済・エネルギー分野での協力を強化するねらいだ。安倍首相は出発前、メディアに対し、中央アジアは「アジアの中心に位置し、地政学的に重要な地域であり、関係の飛躍的強化を望んでいる」とし、「(これらの地域の国は)質の高いインフラを求めており、日本はこの面で果たす役割がある」と語った。
日本テレビ朝日の報道によると、中央アジアの国のうち、カザフスタンは石油を多く生産し、トルクメニスタンは天然ガスを多く生産している。これらの国は近年、豊富な資源を拠り所として、経済の高成長を続ける地域となっている。中央アジアは、中国の打ち出す「シルクロード経済ベルト」の要地である。これに比べると、日本とこの地域の関係ははるかに薄い。
日本経済新聞によると、日本はこれまで、東南アジアやインド、中東などに重点を置き、中央アジアに対しては十分な関心を払って来なかった。地理的に中央アジアに近い中国は近年、中央アジアでの存在感を急速に高め、すでに中央アジア5カ国の最大の貿易相手国となっている。アジアインフラ投資銀行の設立を通じて、中国は、この地域からのインフラ建設の受注をさらに拡大しようとしている。日本が安倍首相自らの訪問で局面を挽回できるかが焦点となる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年10月24日