安倍氏、「南中国海の巡航」への不参加を表明

安倍氏、「南中国海の巡航」への不参加を表明。

タグ: 航行の自由作戦 南中国海

発信時間: 2015-11-24 10:04:46 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

日本政府が米国の「南中国海の巡航」への自衛隊派遣を検討中という情報が伝わっていたが、日本の安倍晋三首相は22日にクアラルンプールで、巡航に参加しないことを明言した。安倍首相の発言は、日本が中国に送った友好のシグナルのように思える。しかし安倍首相はこのほど、南中国海問題への「懸念」を何度も公然と示している。23日に環球時報の取材に応じた専門家は、安倍首相が巡航に参加しないと表明したのは、国内でこれ以上プレッシャーを受けたくないという政治的目論見からだったと分析した。しかし安倍首相は南中国海問題を拡大しようとしており、言葉で懸念を示すことで米国に協力した。

時事通信は23日、安倍晋三首相が22日にクアラルンプールで開かれた記者会見で、自衛隊が米軍艦の中国の南中国海付近の海域における巡航に参加することはないと明言したと伝えた。安倍首相は、「自衛隊の活動とは別のもので、わが国がこれに参加することはない」、「現時点で自衛隊は南中国海で常時、継続的な警戒監視活動は行っておらず、具体的な計画も有していない」と述べた。

共同通信社によると、安倍首相は米国のオバマ大統領と19日にフィリピンで会談した際に、自衛隊の南中国海への派遣を検討すると表明した。この情報は直ちに、日本国内で物議をかもした。産経新聞は、自民党元総務会長の野田聖子氏が、南中国海問題は日本と直接関係がないと述べたと報じた。

中国社会科学院日本研究所副所長の高洪氏は23日、環球時報の取材に応じた際に、「安倍首相が米国の南中国海の巡航への不参加を表明したのは、政治的・技術的な目論見からだ。安倍政権は自ら禍を招くのを避けた。南中国海問題が国民の安保政策に対する疑問を生み、また安全リスクと政治・軍事的コストを負担したくなかったからだ」と指摘した。

安倍首相は自衛隊の「南中国海の巡航」への参加を否定しながら、中国の南中国海における行動を過大視している。共同通信社によると、安倍首相は22日の記者会見で、「日米合同演習など地域の安定に資する活動を展開しており、今後も推進を継続する」と述べ、「南中国海の巡航」を再び支持した。安倍首相は中国の東中国海における行動について、「毅然と、冷静に対応する」と表明した。安倍首相は22日のASEAN首脳との会談において、南中国海問題について、日本は「緊張を激化させる一方的な行為に対して、深刻な懸念を表し続ける」と述べた上で、「法治」の貫徹を呼びかけた。

安倍首相はなぜ南中国海問題で「懸念」を積極的に表すると同時に、米国の「南中国海の巡航」を避けようとするのか?中国海洋発展研究センターの研究員である郁志栄氏は23日、環球時報の取材に応じた際に、「安倍首相は南中国海問題で、一貫して相手によって言うことを変えている。南中国海の巡航に参加しないと表明したのは、中国との経済関係を鑑みてのことだ。日米同盟関係を鑑みるならば、オバマ大統領の前で南中国海への懸念を大げさに表明する」と指摘した。高氏は、「安倍首相は自身の利益を損ねたくないが、南中国海問題を乱そうとしており、口先で懸念を表した。これは日本政府の南中国海問題における両面性を示している」と述べた。

郁志栄氏は次のように見ている。日本の「新南洋政策」では、南中国海を資源や貿易を確保するための「ライフライン」と見ているが、これは実に大げさである。南中国海の話題を取り上げて中国やフィリピンなどの隣国との関係に隙を作り、アセアン諸国を抱えこむことによって、中国の平和的な台頭をけん制し、日本のアジアにおける主導権を求めるというのが日本の真の目的である。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年11月24日

TwitterFacebookを加えれば、チャイナネットと交流することができます。
iphoneでもチャイナネット!

日本人フルタイムスタッフ募集    中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで
 

コメント

コメント数:0最新コメント

コメントはまだありません。