2015年にノーベル医学・生理学賞を受賞した屠呦呦(トゥ・ヨウヨウ)氏の経験を記した伝記「屠呦呦伝」の日本語版とアラビア語版出版の契約調印セレモニーが10日、北京で行われた。ウイグル語とチベット語での出版に向けた作業も開始された。 中国新聞網が報じた。
同伝記は、屠氏の委託を受けた、人民出版社と中国中医科学院が共同でまとめたもの。出版するに当たり、屠氏本人やその家族、同僚、同窓生、生徒らを訪ねたほか、屠氏が130枚余りの写真を提供。優秀な女性科学者の屠氏の成長や、学習、仕事などにおける経験を紹介している。
屠氏の生活や成長、恋愛などほとんどの内容が初公開されることで、期待が高まっている。その非凡な人生の経験は、まさに中国の「キュリー夫人」と言えるだろう。
同伝記が出版されると、日本僑報社やエジプトの出版会社からすぐに、日本語版やアラビア語版を出版したいとの意向が、人民出版社に寄せられた。日本僑報社の段躍中社長は10日のセレモニーで、「屠氏の講演の内容を翻訳する、翻訳コンテスト開催を準備している。最も優秀な翻訳は、日本語版の『屠呦呦伝』に採用される予定」と語った。
「人民網日本語版」2015年12月11日