李路氏の見方は異なっている。「ロボットは無人化の方向で発展している。人工知能にせよ、遠隔操作にせよ、人間を危険からできるだけ遠ざけることを目的としており、人が中に入って操縦するロボットというのはこの傾向に逆行している。長所を挙げるとすれば、人間が現場にいれば、各種の突発的な状況に対し、コンピューターより確かな処理ができるということだ」
李路氏も、クラタスに配備された武器装備は致命的なものではないが、少し改造すれば殺人道具に変えることは可能だと認めている。だが真の問題は、背後に隠された狙いにある。クラタスの登場は、日本のロボット産業全体にとってまたとない広告のチャンスとなった。日本のロボットの開発や製造により多くの資金が投入され、ロボット販売に数多くの潜在的な顧客がもたらされれば、日本の軍事用ロボットの技術と産業の急速な発展が大きく後押しされることとなる。
「重要なのは、クラタスで示された多くの技術が、高い軍事的な価値を秘めているということだ。十分な関心を呼び、十分な資金と支援を得ることができれば、これらの技術は、人々の想像をはるかに超えたスピードで戦場へと応用されることになるだろう。安倍政権の極右的なスタイルからしても、こうした技術が戦場に投入されるのは時間の問題ではないか」と李路氏は注意を呼びかけている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年12月20日