シンガポールとマレーシアを結ぶ高速鉄道の建設工事が、間もなく入札段階に入る。マレーシアの関係者はこのほど、政府が中国鉄路総公司を含む複数の外国企業を、建設工事の交渉に招待したことを明かした。16日付マレーシア華字紙『南洋商報』は、同プロジェクトが最終的に中国と日本の争奪戦になるはずだと報じた。
16日付シンガポール華字紙『聯合早報』は「入札目前、中日が高速鉄道で競争を展開」と題した記事の中で、「駐マレーシア中国外交官はこのほど、中国は建設工事に財務面の最良の提案を行うと述べた。日本政府も15日、日本企業の受注を支援すると表明した」と報じた。15日付聯合早報は、「マレーシアの陸路公共交通委員会(SPAD)のサイド・ハミド ・アルバル委員長によると、SPADとシンガポールの陸上交通庁(LTA)は情報提供依頼書(RFI)提出方式による意見公募を終え、建設工事への参与の意向を持つ200社以上から回答を得ており、うち14社を交渉に招待することになった。中国はすでに、建設工事参与の強い意向を示しているという」と伝えた。
アルバル委員長は、中国鉄路総公司などが開催する「中国高速鉄道展・技術シンポジウム」で、このように発言した。環球時報の調べによると、中国高速鉄道展は先ほど、クアラルンプールで開催された。マレーシアで長年生活するメディア関係者は、環球時報に対して、「中国の高速鉄道は、現地人にとって新鮮だ。マレーシア市民の間で最も普及している長距離移動手段はバスで、鉄道交通網は道路交通網ほど広くない」と述べた。