日本の警察当局の調査によると、このバス会社の多くの運転手が、基準を大幅に上回る過労の状態にある。また今回の路線の運行時間は深夜で、午前1−3時は最も眠くなる時間帯だ。高齢の2人の運転手に、十分な体力があったかが疑問視されている。運転手の過度の疲労も、事故原因の一つだ。
それから、コスト削減のため、危険なルートに変更された。このバスが走行したルートは、通常の計画とは異なっていた。事故を起こしたバスは高速道路を走る予定だったが、国道18号線を利用した。運転手はルート変更する前に会社と連絡をとり、会社側もこれを記録しなければならない。ところがバス会社の責任者は、運転手がなぜこのルートを選択したかを知らなかった。別の運転手によると、高速料金を避け18号線を選んだ可能性が高いという。
また、ツアーの往復バス運賃の法定基準は27万円だが、バス会社は19万円で旅行会社と契約していた。基準を8万円下回ったことで、バス会社は手段を選ばず、「帰らぬ道」を選んだと分析されている。
多くの要素が重なり、今回の深刻な交通事故が必然的になった。コスト削減のため従業員の健康診断を行わず、労働者を酷使し、危険なルートを選択した。この手段を選ばぬ「コスト削減」は、多くの日本企業の主な経営方針となっている。今回の事故は、「コスト削減」によって生じたとも言える。コスト削減により、企業の経営をある程度は維持できるかもしれないが、安全基準を守らなければ経営破綻に陥ることだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年1月20日