緑茶と豆腐の香り炒め
食の研究家サカイ優佳子さんの主催で2月29日、都立大学に近いある教室で、高級茶芸師・池内巴里さんによる本場中国の茶餐を楽しむ会が開かれ、その独特の味に魅せられ参加者から賞賛の声が相次いだ。
現代科学の研究が示すように、「お茶を食べる」ことは「お茶を飲む」ことより健康効果が優れている。
この日池内さんが作ったのは、ジャスミン茶とシロキクラゲ・リョクトウのスープ、白茶とスパイシー豆腐、ウーロン茶たまごスープ、抹茶きなこ麻花、緑茶と豆腐の香り炒め、プーアル茶飯や紅茶ケーキなど。参加者はガステーブルの近くで興奮ぎみに写真に撮りながら、盛んに池内さんに質問を投げかけていた。
茶餐とは、茶葉を調味料として使ったり、食材の一部として使った料理である。ウーロン茶たまごスープはウーロン茶の茶葉と茎でウズラのたまごを煮出したもので、茶の香りがウズラのたまごの中までしみこんでいる。
プーアル茶飯も独特である。長期間保存されたプーアル茶を包んだ袋を炊飯器の中に米と一緒に炊くと、味も色もプーアル茶と同じご飯が出来上がる。その炊きたてのごはんを、中をくりぬいたハッサクの中にいれ、その上にスペアリブ、ナツメ、キノコ、野菜を並べると、独特の形が美しい、かんきつの風味も豊かな料理が完成する。
彼女は茶餐の試食のほかにもウーロン茶の茶道の腕前を披露した。また中国からお土産として持ってきた稲香村のお菓子は大人気であっという間になくなった。そうした中、参加者からは茶餐に関する質問が相次ぎ、当初2時間の予定であった会は延長せざるを得なくなった。
池内さんは、中国労働社会保障部の職業技能資格認定を取得した高級茶芸師であり、中国茶葉流通協会の外国籍会員。2000年から2002年まで、中国茶葉流通協会茶道専業委員会の茶芸師研修コースに参加している。また彼女は中国茶業界の元老と呼ばれる、茶道専業委員会主任の故・張大為氏の弟子に当たる。2003年10月に茶芸師の資格を取得し、2004年10月に高級茶芸師の資格を取得した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年3月6日