福島県は5日、福島第一原発周辺に位置する数本の河川の泥に含まれる放射性物質が、基準値を超過したと発表した。福島原発は2011年3月11日の東日本大震災と津波によって大破し、1986年のチェルノブイリ原発事故以来で最も深刻な放射能漏れを起こした。
この検査報告書によると、福島県の72本の河川のうち7本の泥に含まれる放射性物質の濃度が、1キロ当たり1万ベクレルに達した。うち双葉町内の、福島原発から2キロしか離れていない河川の汚染状況が深刻で、泥に含まれる放射性物質の濃度が1キロ当たり5万4500ベクレルに達した。
世界保健機関の基準によると、1キロ当たり1万ベクレルの濃度は、飲み水の安全基準の下限値だ。福島県によると、この検査は1−2月に実施された。対象となったのは河川の泥のみで、この水を農作物の生産に用いられるかについては示されなかった。
ドイツ通信社によると、日本政府は居住可能な地域ではないことを理由に、河川の除染作業を実施する予定はないとしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年4月7日