靖国参拝、傲慢かつ勝手な振る舞い

靖国参拝、傲慢かつ勝手な振る舞い。

タグ: 靖国神社,安倍晋三

発信時間: 2016-04-22 10:07:07 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

靖国神社問題は、安倍晋三政権の悩みの種だ。国際社会が抗議・批判しようとも、その悪霊に敬虔な祈りを捧げようとする頑なな姿勢と衝動は消えていない。安倍首相は21日、「内閣総理大臣」の名義で、靖国神社に「真榊」と呼ばれる供物を奉納した。衛藤晟一首相補佐官が参拝した。

東条英機を含む第二次大戦中のA級戦犯14人が祀られている靖国神社は、日本軍国主義が侵略戦争を発動するための、徹頭徹尾たる精神的道具・象徴である。日本の哲学者の高橋哲哉氏が、「靖国神社は国民を戦争に動員する、思想的・宗教的装置だ」と指摘したとおりだ。靖国参拝は罪深き戦犯に敬意を表する、軍国主義の古い夢への固執による行いだ。これは実質的に、侵略の歴史をひっくり返し、戦争の罪のお先棒を担ぐ行いだ。

安倍首相は2013年12月、中韓などの隣国の強い反発を顧みず、靖国参拝を敢行した。この動きは東アジアの安定を著しく損ね、国際社会から広く批判を浴びた。安倍首相はその後、何度も靖国参拝に供物を奉納し、閣僚も何度も参拝している。形式がどう変わっても、幡を掲げて死者の魂を呼び戻そうとする茶番的性質は同じだ。

日本メディアは政府筋の話を引用し、安倍首相が自ら靖国神社を参拝しなかったのは、参拝により隣国関係の改善の「妨げ」になることを懸念したためかと報じている。またG7伊勢志摩サミットを控え、日本と米国は全体的に安定した大環境を必要としているという。

この計算は実務的で慎重に思われるが、邪(よこしま)なのは骨の髄まで染み込んでいる自分勝手な傲慢さだ。「打算的」な人間から見ると、日本は人類の正義を脅かし、日本の侵略戦争の被害国の国民感情を損ねる「道義的権利」と「行動上の自由」を持つ。どのような形式であれ、それは完全に日本自身の問題だというわけだ。

昨年は世界反ファシズム戦争・中国人民抗日戦争勝利70周年だ。国際社会の盛大な祈念活動、戦後レジームを守る声に直面し、日本の首脳がどれほど寂しい思いをしていたかは想像に難くない。しかしこの寂しさの原因となっているのは、意地と対抗心だ。反省と自覚はかけらほどもない。自民党は昨年末、「歴史を学び未来を考える本部」を設立し、極東国際軍事裁判所の審判、南京大虐殺などの近現代の歴史的事件の、「真相」を明らかにすると豪語した。文部科学省は今年3月18日、新しい高校教科書の検定結果を発表した。客観的な記述をしていた多くの教科書出版社は、歴史・領土・改憲などの問題の立場の修正を強制された。間違った歴史観が日本社会で大手を振り、右翼の思想が絶えず台頭していることが懸念される。

「歴史の負の遺産は遅かれ早かれ返さなければならない。負の遺産の利子を含め、返済を遅らせるほど借金が膨れ上がり、問題が深刻化する」日本の歴史学者、明治大学教授の山田朗氏によるこの言葉は、「歴史観でバックする」安倍政権に対する忠告であり、国際社会に対して鳴らした警鐘でもある。

侵略の歴史を認め、歴史の罪を反省する。これは日本が遅かれ早かれ返さなければならない借金であり、日本がアジアの隣国から信頼され、尊重される国になるための前提だ。日本が歴史から教訓を汲み取ろうとせず、歴史問題で勝手な振る舞いを続けるならば、この国に前途などはない。アジアと世界の平和と安定も、再び脅威にさらされるだろう。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年4月22日

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