昨年は世界反ファシズム戦争ならびに中国人民抗日戦争勝利70周年だった。盛大な記念行事と戦後国際秩序を守る国際社会の大きな声を前に、日本指導者が内心悲しく不安であったことは想像に難くない。だがその背後にあるのは固守と対抗であり、反省と悟りはみじんもない。昨年末、自民党はいわゆる「歴史を学び、未来を考える研究会」を立ち上げ、極東国際軍事裁判、南京大虐殺を含む近代史の「真相」を検証すると公然と言明した。今年3月18日、日本文部科学省が発表した新たな高校教科書の検定結果によると、本来比較的公正妥当な複数の教科書出版社が歴史、領土、改憲などの問題で立場の変更を余儀なくされた。誤った歴史観が日本社会で横行し、右翼思想が台頭し続けていることが懸念される。
「歴史の負の資産は遅かれ早かれ清算せねばならず、後回しにするほど利息を含めて膨れ上がり、問題はより深刻化する」。日本の歴史学者、明治大学教授の山田朗氏のこの指摘は、「歴史観の後退した」安倍政権に対する戒めであり、国際社会への警告でもある。
侵略の歴史を認め、歴史の罪責を反省することは日本が遅かれ早かれしなければならないことであり、日本がアジア近隣国の信頼を得て、尊敬される国になるための前提条件でもある。もし歴史から教訓を汲み取ることを拒み、歴史問題で勝手な行動を取るのなら、日本に前途はなく、アジアさらには世界の平和と安定も繰り返し試練にさらされる。(編集NA)
「人民網日本語版」2016年4月23日