熊本地震の発生後、在日華人は積極的に災害救援活動に参加し、被災地のために寄付金や物資を募っている。中には自ら車を運転し、遠く離れた被災地まで救援物資を届ける華人団体もある。人民網が伝えた。
23日朝6時、福岡県のある華人企業に勤める数人の中国人職員は福岡から車で出発し、救援物資を熊本の被災地まで届けた。職員によると、物資の中身は小型ガスボンベやインスタント食品などで、停電した被災地まで届けるつもりだという。「まだ具体的な道路状況が分からないが、できるだけ被災地に近いところまで物資を運びたい」。
この職員によれば、同社の責任者・蘇慶氏は広西チワン族自治区出身。同自治区は熊本県と友好都市協定を結んでいることもあり、蘇慶氏は地震発生後、全社員を集めて救援活動を展開した。同社はすでに救援物資を1度発送しており、今回は第2陣となる。
22日、在日本中国大使館と中国在福岡総領事館は熊本地震救援表彰会を行い、蘇慶氏は同社の救援活動への積極的な参加により、程永華駐日大使から賞状を授与された。
このほか、取材の途中で岐阜県から来たという華人ボランティアグループにも出会った。彼らは約20万円相当の救援物資を800キロ離れた福岡県まで9時間かけて車で運んだという。このボランティアグループは23日昼、中国在福岡総領事館を通じて物資を熊本県政府に届けた。
グループのメンバーの一人は「熊本地震の深刻さを知り、岐阜県の華人企業や団体、留学生たちが物資を集め、被災地に送ることとなった。どこかで災害が起きれば、各地が支援の手を差し伸べる。これは華人の優秀な伝統だ。在日華人の多くは、震災救援の力になりたいと望んでいる」と述べた。(編集SN)
「人民網日本語版」2016年4月24日