米大統領選挙の共和党候補のトランプ氏は退役軍人の集会で演説し、「日本を防衛していきたいが撤収する準備も必要だ」と述べ、日本に駐留経費の全額負担を求める考えを改めて示し、日本への批判を繰り返した。NHKが30日に伝えた。
米国では戦没した兵士を追悼する日を迎えるのを前に、29日に首都ワシントンで退役軍人らが集まるイベントが行われ、トランプ氏が出席した。
この中でトランプ氏は、みずからの外交政策について、米国の国益を最優先に掲げる「米国第一主義」を実行すると強調し、日本など多くの国の防衛に対する適切な見返りがないと批判した。そして、「日本をこれからも防衛していきたいが撤収する準備をしておくことも必要だ」と述べたうえで、日本に駐留経費の全額負担を求める考えを改めて強調した。
これに先立ちトランプ氏は、ツイッターでオバマ大統領の日本訪問について触れ、「オバマ大統領は日本滞在中に真珠湾の奇襲について議論したのか。何千人もの米国人の命が失われているのだ」と述べた。
トランプ氏はオバマ大統領の広島訪問については問題視しない考えを示したが、米国国内では、退役軍人などから安倍総理大臣のハワイの真珠湾への訪問を求める声が上がっていることから、トランプ氏の発言は国内のこうした意見を意識した可能性があるとみられる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年5月31日