【離れた場所での乾杯も金を取る?】
記者の友人で在日華人の張さんも以前、歌舞伎町で騙されたことがある。鳴くに泣けないような話だ。張さんは友だちと一緒に歌舞伎町のバーで酒を飲んでいた。バーの真ん中で1人の女の子が座って歌を歌っていた。友だちは言葉が分からないが、秋波を送った。そしてグラスを傾け、お互いに酒を飲んだ。女の子は数杯飲み干した。
最後、会計の段になってみると、5万円を請求された。張さん友だちはこんな高くなる意味が分からない。店の解釈では、離れた場所での乾杯でも酒の相手をしたことになるのだという。金額が高いのは女の子のお酒代とサービス料なのだ。二人は店の人と言い合いを続けた。最後には店の人がヤクザを呼び出したので、仕方なくお金を払ってその場を収めるしかなかった。
どんな形のぼったくりにせよ、最終的には観光客が暴力を受けたり威嚇的に金を取られたりすることになる。騙された観光客は、はやく解放されたいと思うため、通報しない。通報するのは大変だ。言葉の問題だけでなく、弁護士を呼んだり、事情を話したりしなければならないのだ。くわえて、事件自体がいかがわしいものなので、ほとんどの人が押し黙り、高い勉強代と考える。