日本の環境専門家、中国の環境保護への協力に期待感

日本の環境専門家、中国の環境保護への協力に期待感。

タグ: 環境保護 大気汚染 日中協力 

発信時間: 2016-06-14 17:41:20 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

「日中の協力によるイノベーションとグリーン発展の推進」国際シンポジウムが6月7日、北京で開催された。日本国環境省の丸川珠代大臣、中国環境保護部の陳吉寧部長らがシンポジウムに出席し、日中友好環境保全センター設立20周年式典も同時に開催された。両国の環境大臣は、今後、原子力安全、大気汚染防止などの分野で協力を強化していくことを表明した。丸川大臣が率いる代表団のメンバーであり、環境省出身で在中国日本国大使館経済部環境担当一等書記官として勤務経験のある環境専門家、現在上智大学地球環境学研究科准教授の岡崎雄太氏が、中国網の独占インタビューに応じた。

 環境改善:中国政府の決意と鉄腕を評価

 陳部長は今回のシンポジウムにおいて、中国は近年、意識と行動の両面から開発と保護の矛盾を解消し、強力な措置により課題に立ち向かい、かつて無いほど環境改善に力を入れていると説明した。人々もこれを実感しており、かつて「贅沢品」と呼ばれた「北京ブルー(北京の青空)」は、今年に入り出現の頻度が高まっている。大気環境レポートによると、北京の大気中の主要汚染物質の年平均濃度は低下傾向にあり、今年2月のPM2.5濃度は前年同月比53.6%減と過去最低を記録した。岡崎氏はこれを高く評価し、中国政府が2012年にPM2.5の環境基準を公布し、毎年の汚染改善目標を定め、強力な措置を講じていることを説明した。データによれば、経済の高度成長を維持しながら、2015年の汚染状況は2010年と比べ大幅に減少しており、大気汚染問題が好転しているという確かな実感がある。ここから中国政府の環境保護の重視のほどが伺える。

 岡崎氏は、「当然ながら、大気汚染の改善には長い時間がかかる」と環境省における自らの経験を例に挙げて述べた。東京では、1960年、70年代に深刻な大気汚染を経験し、大気汚染の被害を受けた住民が起こした訴訟は2007年にようやく解決した。「日本の国民にとってもPM2.5などの大気汚染問題は決して遠い昔の記憶ではない」という。「大気汚染を完全に改善するためには、10年又は20年の時間が必要かもしれない。しかし、中国政府は強い決意を示し、環境改善を優先課題とし、PM2.5に関する厳格な規制を行っている。また、様々な取組を推進し、改善に要する期間を縮めようと努力していることは評価できる」と述べた。また、中国政府は、行政手段による環境改善対策のみならず、市場メカニズムの活用を進めている。例えば中国の各都市で二酸化炭素排出権取引所が運営されている。さらに、鉄鋼やセメントの過剰生産設備を解消し、旧式で汚染のひどい工場を淘汰している。岡崎氏は、「これらの手段により、大気汚染改善と温室効果ガス排出削減という相乗効果、コベネフィットを生むことができる」と指摘する。

 

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