日本防衛省の河野克俊・統合幕僚長は6月30日の記者会見で、「日本領空」への進入の可能性のある中国の軍機に対して自衛隊戦闘機が行った緊急発進は今年4月から6月、前年同期から80回以上増加したと語った。
日本共同通信の30日の報道によると、河野克俊氏は記者会見で、中国の軍機は釣魚島付近の空域まで南下しているとして警戒感を示し、「中国海軍艦の一連の航行と合わせ、(中国側の)活動全般について懸念している」と語った。
河野氏は同時に、元空自航空支援集団司令官の織田邦男元空将が28日、中国の航空機が航空自衛隊の航空機に「攻撃動作を仕掛け、空自機が離脱した」との記事をニュースサイトに公表したことに関し、「攻撃動作を取った事実はない」と否定し、記事の内容は不適切との認識を示した。
織田氏が文中で空自機が離脱の際に「自己防御装置を使用した」としたことに関しては、河野氏は、「使ったか使っていないかは言及しない」とした。
報道によると、河野氏はさらに、中国軍が「海上においても空においても活動範囲を拡大し、活発化している。エスカレーションの傾向にある」との認識を示した。河野氏は、中国機が釣魚島空域に近づいた日時や「日本領空」との距離は明らかにしていないが、中国側はこれまでにも釣魚島にまで南下しており、「特異な行動だとは判断していない」と語った。
周知の通り、釣魚島とその付属島嶼は中国固有の領土であり、その領空と領海も中国の主権範囲に属する。同時に、釣魚島とその周辺の付属島嶼の空域も、中国の東中国海の防空識別圏の範囲となる。中国側はこれまで、中国軍機は本国の管轄海域の上空で通常の戦備パトロールを行っているが、日本側こそが、戦闘機や対潜哨戒機を出動し、通常の戦備パトロールを行う中国機の追跡・監視・干渉を行い、中国機の通常パトロールと飛行の安全に影響を与えているとの認識を繰り返し示してきた。事実が示す通り、地域の平和と安定にトラブルを生み出しているのは日本側である。中国は日本側に対し、適切な措置を取り、地域の緊張を故意に高めるようなやり方をやめるよう求めている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年7月1日