8月15日は、国の独立と日本の植民地支配からの解放を記念する、韓国の光復節だ。日本の一部政治家による靖国参拝について、韓国外交部の報道官は「日本の政治家は再び、日本の侵略の歴史を美化する靖国神社を参拝し、玉串料を奉納した。韓国はこれに懸念と遺憾の意を表する。日本政府は勇敢に歴史を直視し、実質的な行動で心から歴史を反省するべきだ」と論評した。
韓国の一部の民間団体は15日、光復節71周年記念活動を開き、歴史に責任を持つよう日本に求めた。韓国の日本大使館前では、100人以上の学生が記者会見を開き、昨年12月28日に調印された韓日慰安婦問題に関する協定を批判した。同じ場所では、日本戦犯企業を批判する集会が開かれた。「日本統治下遺族会」のメンバーはスローガンを叫び、日本政府と戦犯企業に謝罪と賠償を強く求めた。韓国の市民はソウルの光華門広場、西大門刑務所歴史館、清渓川などで、戦争の歴史に関する主張を行い、直ちに謝罪するよう日本に求めた。
上海外国語大学日本文化経済学院の廉徳瑰教授は、「8月15日は当時の日本が敗戦と降伏を宣言した日で、毎年この日になると侵略戦争を忘れられない人が、靖国神社で亡き魂に祈りを捧げる。1978年にA級戦犯が合祀されると、参拝の性質が変わった。これはすでに文化の範疇を超えている。特に閣僚による参拝は強い政治的意味合いを持ち、一部の人が侵略戦争の罪を反省したがらず、戦犯の無実を訴えようとしていることを意味する」と述べた。
戦後の日本人と良識ある政治家は、戦争を反省していた。しかし右翼の政治家は間違った歴史観を貫き、反省しなかった。日本の右翼は近年、中国の脅威を口実に、強硬な政策を推進している。これに野党の分裂が加わり、政権与党は「一強」の地位を占め、日本の政界が右傾化の状態を呈している。
中日は2014年、正確な歴史認識を含む4つの原則的共通認識を取りまとめた。しかしながら政治の約束を顧みず、いわゆる個人名義で参拝したり玉串料を奉納することで、頑なな歴史観を示す人物が常にいる。中日両国間には、対話により解決すべき新旧の多くの問題がある。しかし日本側が態度を正さなければ、対話と和解の雰囲気を醸成できず、ウィンウィンの協力も空虚な言葉になる。両国が和解と協力を実現せず、敵視と対抗を続ければ、地域と世界の平和を損ねることになるだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年8月16日