中国外交部の華春瑩報道官は29日、定例記者会見を開いた。
記者からは「日本の共同通信社によると、28日にケニアで開かれたアフリカ開発会議(TICAD)で『ナイロビ宣言』が発表された。宣言は規則に基づく海洋秩序を維持するとし、さらに国連安保理改革の推進を確認した。共同通信社によると、この宣言は中国が日増しに自信を強め、東中国海・南中国海が緊張情勢に陥る中で発表され、中国を暗に批判しているという。中国側はこれについてどう論評するか」という質問があった。華報道官は次のように回答した。
周知の通り、TICADはアフリカの開発に焦点を絞る多国間交流・協力の場であり、アフリカの開発支持を主旨とする。しかし遺憾ながら、先週ケニアで開かれた第6回TICADの会期中、日本は自国の意志をアフリカ諸国に押しつけ、私利私欲を求めようとし、さらには中国とアフリカの仲違いを促そうとした。
「公道は自ずから人心に在り」だ。私の知る限り、日本は今回のTICADを前にして開かれた高官クラスの会議で、会議の議題と文書を安保理改革と海上安全問題に向けようとし、アフリカ開発という会議のテーマから離れたことで、アフリカ側の出席者に強い不満を抱かせた。アフリカ諸国はTICADの政治化、アジアの問題をアフリカに持ち込むこと、日本が自国の意志をアフリカに押し付けることに断固反対した。今回のTICADで議決された文書を見ると、日本はやむなくアフリカ諸国の意見を全面的に受け入れ、海洋に関する内容をアフリカの海上安全協力のみに抑え、安保理改革の問題については前回のTICADの「横浜宣言」の原則的な表現を維持した。共同通信社の報道は、会議の実際の状況を客観的に反映しておらず、これはアフリカ諸国への不敬に当たる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年8月30日