日本は1960年代に立法、フローの規範化、厳格な管理といった手段により、漢方薬の生産と普及を促進した。15年ほどで漢方薬の生産の規範化・標準化を終えた。
中国医学の医師と医薬品は、日本で「漢方医」「漢方薬」として親しまれている。日本政府は1967年に健康保険法を改訂し、59種類の漢方薬を正式に臨床応用薬に盛り込んだ。これにより「漢方医学」は大病院の病室に進出し、速やかに普及した。日本の健康保険の対象とされている漢方薬は、すでに217種類に達する。
1980年代、漢方医学が日本で急速に発展した。漢方薬店が全国各地に広がり、東京の街を歩くと鍼灸やマッサージの店を目にできる。漢方を原理とし、漢方薬を原材料とする薬膳は、日本の若い女性の間で人気が高い。統計データによると、日本では現在、約2万人が漢方医学を中心とする職に従事している。漢方研究・学術組織及び団体は100近くあり、うち最も影響力の高い日本東洋医学会の会員数は1万人以上に達する。
漢方薬の品質を保証するため、日本の漢方薬メーカーは原材料の生薬から製品完成に至るまで、厳格な品質管理を行っている。日本の漢方薬の生産は、機械化・連動化・自動化されており、さらに先進的な加工技術と合理的な管理体制もあり、世界一流水準に達している。
医療制度について、厚生労働省は大半の漢方薬を医療保険の適用対象とし、さらに鍼灸治療費の一部を医療保険の適用対象としている。さらに病院内に東洋医学科を開設することを認めている。
漢方医学の教育について、文部科学省は世界初の正式な鍼灸大学を設立し、漢方医学を国家教育の範囲内に収めている。政府はさらに大学内に、漢方診療所・研究所を設立している。
日本は世界長寿国とされてきたが、高齢化の加速、老年病、慢性疾患が年々増えており、西洋医学では一部の複雑な症状に対応できなくなっている。多くの患者が漢方医に助けを求めており、漢方医学にかつてない発展のチャンスをもたらしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年9月4日