日本では海外の留学生を京都に呼び込もうと、産官学連携の取り組みが進んでいる。京都市と大学コンソーシアム京都は先ほど、日本留学を希望する若者を京都に招き、伝統文化だけではなく、マンガやアニメといったポップカルチャーも体験できる短期プログラムを「お試し留学」として実施した。今夏には和食体験を初めて盛り込んだ。日本新華僑報が伝えた。
京都府内の大学や専門学校への留学生数は昨年5月現在で7667人。近年は増加傾向だが、全国4位にとどまる。府や市を含む産官学で昨年に「留学生スタディ京都ネットワーク」を立ち上げ、留学生の誘致や地域の国際化を目標に掲げている。
短期プログラム「お試し留学」もその一環で、2015年度から夏季と冬季の年2回、約2週間の日程で行うようになった。社寺巡りや、大学教員による伝統文化の講座だけでなく、海外の若者に人気のマンガもテーマに盛り込む。
今夏は京都府立大和食文化研究センターの協力で、和食文化の講座を実施。中国、マレーシアやインドネシアなど5カ国から、学生17人が参加した。精進料理について、同センターの教員が「植物性油などの調理法は、中国から禅宗とともに伝わった」「こんにゃくで刺し身をまねるなど、対象を別の物に見立てる日本古来の文化に通じる」などと説明した。留学生らは老舗仕出店の主人から献立の説明を聞きながら弁当を味わっていた。
中国出身の大学生、田頌恩さん(22)は「食を通じ、中日両国の歴史的なつながりを感じた。東京などの大都会はどこの国でも似ている。歴史的な景観が残る京都で学ぶのもいいかもしれない」と話し、京都留学に前向きだった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年9月6日