中国で建造された巨大浮きドックが今秋にも、アメリカ海軍太平洋艦隊第3艦隊が本拠地としているサンディエゴ軍港に設置される予定だ。JBpressが22日に伝えた。
この浮きドックは、BAEシステムズ・インク(イギリスのBAEシステムズの北米担当子会社)が購入したものだ。すでにオレゴン州ポートランドでは、Vigor Industrial社が中国から4000万ドルで購入したドックが使用されている。そして、ハンチントン・インガルス・インダストリーズも、中国から巨大浮きドックを購入する予定であることが公になった。
こうしたアメリカ海軍施設への中国製品の導入について、アメリカ海軍関係者の中でも中国情勢に危機感を抱いている人々の中からも「中国側を利する動きであり、はなはだ理解に苦しむ」憤怒の声が上がっている。アジア太平洋リバランス戦略は、2020年までに海軍艦艇の60%を太平洋側を本拠にする方向性で調整が進んでいる。その一環としてサンディエゴ軍港のメンテナンス能力強化も遅ればせながら始まったというわけだ。
ホワイトハウスやペンタゴンは名指しこそ避けているが、アジア太平洋リバランス戦略が想定している最大の仮想敵が中国人民解放軍、とりわけその海洋戦力であることは周知の事実である。サンディエゴ軍港のメンテナンス能力強化は、アジア太平洋リバランス戦略の名の下に、中国海洋戦力の脅威を少しでも軽減するためである。
海軍関係者は「中国はアメリカから得た資金や、アメリカ軍需産業との結びつき強化などを糧にして、ますます海洋戦力の強化にいそしむだろう」と述べた。
アメリカ海軍の関係者は「このようなドックは日本でも製造できる。日本が高コストならば、韓国に発注できる。このやり方は荒唐無稽であり、軍事的な観点から見ても賢明ではない」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年9月23日