中国人は日韓に対する「当然」という思い込みをやめるべき

中国人は日韓に対する「当然」という思い込みをやめるべき。

タグ: 日本 韓国

発信時間: 2016-10-27 16:38:46 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

中日韓の3カ国の間では最近、不協和音が高まっている。日本は、ドゥテルテ大統領の来日を機に、フィリピンを仲間に引き込もうとしている。韓国は、物議をかもしているTHAAD配備を頑固に進めている。日韓のこうした挙動は、中日関係と中韓関係の改善を願う中国人を困惑させている。我々の放っている善意のシグナルを彼らはなぜ見えないのだろうか。我々のさまざまな側面からの努力を彼らはなぜ信じようとしないのか。

中日韓の間の意思疎通が困難に直面し、協力が妨げられる時こそ、我々は、日韓に対する「当然」と思える理解をいったん置き、中日韓の3カ国の間に存在する客観的な差異を直視しなければならない。

第一に、中日韓は「同文同種」(文字と人種が同じ)であるように見えるが、その距離は広がり続けている。日韓は近現代とりわけ戦後、西側陣営に根を下ろし、西洋式の民主体制を導入し、文化の多元性を追求し、現実的な利益を重視し、欧米の概念と要素を兼ね備えた国家の性格や国民、文化を発展させてきた。日韓と我々とでは多くの面で形式は似ていてもその精神には大きな違いがある。

第二に、中日韓の国民の性格には明らかな差異が存在する。儒家の「中庸」の伝統に基づき、我々はこれまで長期にわたって、重大な外交と利益の選択において3カ国の協調と一致を見出すことを望み、東アジアの一体化に寄与する選択と歩み寄りをはかってきた。だがその一方、国民性と協調のメカニズムにおいて3カ国に差異が存在することを無視してきた。中国が地域の発展と繁栄を求めた戦略配置を行っているのとは異なり、日韓の選択の多くはその国民性に制約されている。日韓の国民性は戦後の文化の変革の中で、欧米の国民性と多元的な要素をその遺伝子に加えるようになっている。

第三に、日韓の経済発展の見通しの判断には大きな意見の相違が存在する。日韓企業は現在、白物家電などの分野からの撤退を余儀なくされているが、産業の上流における核心部品という潜在力に富んだ強みを誇っており、環境保護や医療、新エネルギー、新材料などの分野で期待される革新は依然として我々が学ぶべきものであり、日韓が行ってきた供給サイドの改革の成否も我々が十分に参考とすべきものである。日本の「失われた20年」をことさらに強調したり、韓国を「言及の価値なし」と決めつけたりして、自らを慰めている場合ではない。そんなことをしていれば我々は、自らの誤った判断によっていつか敗北することになるだろう。

アジア太平洋自由貿易圏という大局の構築、中日韓FTAというビジョンの深化、東アジア一体化という認識の形成、東北アジア地域のアイデンティティの強化という角度から考えれば、我々は日韓に対する認識において、より客観的で理性的、寛容な、互いに手本としようという態度を取らなければならない。中日韓のさらなる疎通と協力を推進するには、お互いの違いを直視すると同時に、三者の意見の違いを許容することが必要となる。(文:タン志剛・黒竜江社会科学院東北亜研究所所長。「タン」は竹冠に「旦」)

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年10月27日

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