比が黄岩島の巡航を4年ぶりに再開、日本の巡視船を使用

比が黄岩島の巡航を4年ぶりに再開、日本の巡視船を使用。

タグ: フィリピン,黄岩島

発信時間: 2016-11-09 13:55:56 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

米国と齟齬を繰り返すフィリピンは最近、米国に複雑な姿勢を示した。ドゥテルテ大統領は7日、2万6000丁の突撃銃売却契約の解除を決めたが、米国と一部の軍事演習を継続することに同意し、かつ比米「防衛協力強化協定」を保留すると表明した。広西民族大学ASEAN研究センター研究員の葛紅亮氏は「ドゥテルテ大統領が就任してから、フィリピン政府内には特に対米政策をめぐり異なる声が存在し続けている。一部の人物はドゥテルテ大統領のように、長期的に反米感情を持っている。他にも長期的に米国と緊密な関係を持つ人物がいる。フィリピンの姿勢は複雑に見えるが、矛盾はない。これはフィリピンの米国に対する態度に、立場の違いがあることを反映している」と分析した。

それと同時にフィリピン沿岸警備隊は、黄岩島沖の巡航を開始したと表明した。8日付フィリピン・スター紙によると、フィリピン沿岸警備隊の指揮官は7日「フィリピン交通省の指示を受け、新たに調達した巡視船2隻を使用し、黄岩島沖の排他的経済水域内を巡航した」と述べた。ロシア・スプートニクは「同氏は、巡視船2隻は関連海域で、漁船の追跡を行ったと表明した。またフィリピン沿岸警備隊は定期的に、2−3日毎に類似する巡航を行うと表明した」と伝えた。AP通信は「フィリピン沿岸警備隊は、黄岩島にどれほど接近したのか、現場に中国の巡視船があったかなど、詳細な情報の開示を避けている」と報じた。

日本メディアは「フィリピンが黄岩島に回帰」という情報に、強い興味を示した。8日付日本経済新聞は「巡航に加わった巡視船のうち1隻は、日本が10月に交付した全長40メートルの多用途船。これがフィリピンが中国と調整した結果かは不明だ」と伝えた。NHKは、黄岩島沖では一年を通じ中国の巡視船が巡航しており、中国の本件への反応が注目されると報じた。NHKはまた、フィリピン政権が巡航について「緊張をエスカレートさせる意図はない」と表明したことについても言及した。中国外交部の華春瑩報道官は先ほど、フィリピンの漁師による黄岩島沖での操業を中国の巡視船が認めている件について、「中国は黄岩島に対して正常な管轄を行使し続けている。関連状況に変化は生じておらず、生じることもない」と回答した。

葛氏は「中国の巡視船は依然として黄岩島を巡航しており、フィリピンの漁師を阻止していない。これは両国が黄岩島問題で、一定の合意に至ったことを意味している。フィリピン沿岸警備隊の関連海域における巡航については、それがどのような性質であるのかに注意する必要がある。単に漁師の安全を守るためならば、それほど大きな問題はない。しかし主権を宣言するためであれば、完全に異なる。両国は現在、黄岩島問題を棚上げしているが、海上には依然として不安要素がある。両国は意思疎通と協力を強化し、関連メカニズムの制定を急ぐべきだ」と指摘した。

葛氏は比米関係の今後について、「長期的な同盟関係において、フィリピンは常に不平等な地位に置かれていた。これはフィリピンの米国への態度を束縛してきた。就任後のさまざまな動きを見ると、ドゥテルテ大統領は徐々に米国から脱却しようとしている。そのため軍事面で、米国への依存を弱めようとしている。しかし現段階のフィリピンにとって極めて重要な経済貿易問題で、両国がすぐに手を切ることはない」と分析した。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年11月9日

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