日本国会の焦点となっている環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)協定の承認案と関連法案が10日午後、日本衆議院本会議で採決された。しかしTPPの発効が困難になってきていると分析する声もある。
日本参議院も11日の本会議で、TPP協定の承認案と関連法案の審議を行う。
共同通信によると、米大統領選が終わり、共和党の重要人物が議会はTPPの年内批准を断念することになると表明したことで、発効が極めて困難になったと分析した。安倍政権の貿易政策は、米国と交渉を主導してきたTPPを軸としており、大幅な調整を迫られる恐れがある。
ある貿易関係者は「どうしようもない」と力を落とす。日本は2013年7月にTPP交渉に参加し、2年以上を費やし、昨年10月についに大筋合意にこぎつけた。ところが貿易保護主義が超大国の米国で台頭し、それまでの努力の成果が危ぶまれている。
TPPは12カ国の署名を経て、すでに発効に向けた国内手続きの最終段階に入っている。日欧EPAと東アジアRCEPの交渉は、TPPに後押しされると見られていたが、今やこの勢いは失われる可能性がある。
日米などの12カ国が参加するTPPは2015年に合意に至った。アメリカ大陸、アジア、オセアニアなどの環太平洋諸国の約1万8000項目の関税を引き下げる予定。同地域は世界経済の4割を占める。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年11月11日