韓日の軍事協力、パンドラの箱を開く

韓日の軍事協力、パンドラの箱を開く。

タグ: 韓日,軍事情報保護協定,THAAD

発信時間: 2016-11-23 10:01:05 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

韓日は23日に「軍事情報保護協定」に署名することになった。これは両国が第2次大戦後、初めて締結する軍事協力協定だ。歴史問題の影響がなければ、両国は2012年に署名していたはずだ。2015年末に慰安婦問題で和解すると、韓日関係が改善された。特に韓国が今年7月、終末高高度防衛ミサイル(THAAD)の配備を宣言すると、中韓関係が緊張化し、米日韓の軍事同盟を強化し、日韓の戦略に歩み寄りの契機をもたらした。韓日が今この協定に署名するのは、朴槿恵政権が友人による国政介入問題への注意をそらすためであり、韓日が半島情勢への対応を口実に協力を深めるためでもある。それでは同協定の署名は、どのような情報を発するのだろうか。中国の周辺情勢への対応、北東アジアの戦略的安定にどのような影響を及ぼすのだろうか。

まず、韓国の国家安全戦略がさらに調整される。米国が裏から圧力をかけている可能性もあるが、積極的にTHAAD導入を宣言してから、韓国の国家安全戦略と地域介入政策の深い調整が明るみに出ている。今回の協定の署名により、韓日は技術・地政学・マンパワーなどの相互補完を実現し、双方の軍事情報伝達の煩瑣な手続きを減らし、情報の即時性を高める。こうすることで米日韓の情報伝達と応用がより的を絞った、統一的なものとなり、さらに韓日が戦後、軍事協力を避けてきた「パンドラの箱」を開くことになる。韓国の姿勢は、北東アジアの戦略的バランスと国家間の各種戦略の安定を打破し、同地域で軍備競争を引き起こしやすく、最終的に地政学的安全に影響を及ぼすことになるだろう。

次に、中国の国益と戦略的安全を脅かす。韓国は中国、さらにはロシアの不興を買うことも顧みず、頑なにTHAAD配備を決定した。これは中米間でバランスを求めるあいまいな戦略から脱却し、米日一辺倒の新たな安全戦略に転向したことを意味する。韓日は今回、軍事情報の共有を強化する。これは独自の防衛を求め総合的な情報源を拡大しようとする韓国の焦りを浮き彫りにしており、その一方で北東アジアの危機に対応する重要かつ安定をもたらす力とされる中韓関係の信用を損ね、力を弱めた。THAAD配備、韓日の軍事情報共有、米日韓軍事同盟の強化が三位一体の効果を発揮し、中国の地政学・戦略的利益と国家安全の構造を強く脅かしている。これにより中韓両国の摩擦が表面化・常態化し、両国関係を戦略的に疑い合う危険な水準まで落とす。

最後に、北東アジアの地域協力の積極的な流れに影響を及ぼす。韓国はこれまで北東アジアの地域協力に積極的に参与してきた。北東アジアの平和構想、ユーラシア・イニシアチブなどを打ち出した。中日関係の緊張、中米の駆け引きにより停滞する地域協力を推進し、率先して中国と自由貿易協定を締結することで見本を示そうとした。現在、日本と軍事情報保護協定に署名するという情報が、国内で物議を醸している。これは韓国の混乱する政局の不確定性を高め、周辺地域との協力メカニズムを整える機会を奪うかもしれない。THAAD問題が中韓の貿易・文化協力に影響を及ぼしていることは、事実によって証明されている。中日韓自由貿易区の交渉にも、影響が及ぶだろう。今やさらに韓日の軍事情報保護協定が加わり、北東アジアの二国間・多国間協力のモデルチェンジとアップグレードの機会が、さらに縮小する見通しとなった。

韓日にどのような目論見があったとしても、同協定が中国の安全戦略と北東アジアの地政学的動向に及ぼす悪影響が、徐々に表面化することになる。最終的には、韓国の予想外の結果となるだろう。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年11月23日

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