概算すると、現在の天皇の“年収”は9000万円前後で、皇太子の“年収”は3000万円前後となる。しかし皇居の出費はただ事ではない。皇居内のテレビだけでも1200台ある。毎月の有線テレビ費用の支払いは200万円に達する。そのため皇室も“財テク”をしている。昭和天皇はかつて株を買ったことがあり、それが皇室の一大ニュースとなった。しかし天皇は「内廷会計主管」名義で株を買っており、名前が表に出ることはなかった。株による収入は納税が必要となる。昭和天皇の崩御後、明仁天皇は4億2800万円の相続税を納めている。それだけでなく、明仁天皇と美智子皇后、徳仁皇太子、雅子妃はそれぞれ、皇居のある千代田区と東宮御所のある港区に住民税を納めている。
中華弁当が好き
『天皇家の財布』によると、皇室のスタッフは非常に多く、1000人を超える。24名の楽団、30名の庭師、25名のコック、78名の維持管理スタッフなどだ。天皇1人に対し、4名の24時間対応医師、5名の着替え担当員、11名の神道儀式準備スタッフがいる。皇室の生活はしきたりが多いため、天皇夫妻の住む皇居には160名の召使がいる。一言でいうと「テーブルを拭く担当は床を拭く担当を兼ねることはできない」のだ。
天皇の食事は宮内庁大膳課の主膳とコック長が担当する。これらの人は宮内庁で雇われた国家公務員である。現在、天皇には26名のコックがおり、11人で1日の食事を担当する。11人は西洋料理を担当し、他に2名がデザートとパンを担当する。天皇には専属の中華料理コックがいないため、中華料理を食べる際には皇居の外にある民間のレストランのコックが提供する。面白いことに、明仁天皇は「中華弁当」が大好きだという。記者の知る在日中国人のコックはよく皇居から注文が来るそうで、直接天皇に「中華弁当」を届けているという。
また皇居には22万ドルかけて作られた酒蔵があり、4500本以上の名酒が保存されている。さらに252ヘクタールの農場も所有しており、新鮮な牛乳や肉、野菜が届けられる。農場を維持するため、毎年500万ドルを費やしているという。『天皇家の財布』によると、皇居で自社の用品や食品が使われるのは名誉なことであり、そのため皇居で使用される高級食材は無料で買うことができるのだという。一部の一般市民も一定の時間、貢献のために皇居で体を動かす。庭の手入れをしたり草むしりをしたりするのだ。2人の一般市民が戦後に始めた「皇室労働貢献活動」は、いまでは毎月60人の労働チームとなっている。申し込みもかなり活発だという。というもの、労働が終わると天皇と皇后が自ら人々に感謝するため、天皇見たさに参加しているのである。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年1月8日