福島原発の放射能汚染問題が、このほど再び注目を集めている。日本メディアによると、福島原発事故の収束作業に当たった男性が被爆し、がんを併発したとして、早ければ今月中にも労災認定を求め裁判所に提訴することになった。また日本メディアは、福島第1原発2号機の格納容器内部の放射線量が毎時530シーベルトに達し、事故発生以来で最高値になったと報道し、懸念が広がっている。
福島原発の放射線量の推定値が過去最高を記録した。原子炉の下には炉心溶融の堆積物と思われるものが見つかっており、圧力容器の下に約1メートルの穴があいていた。
14日付産経新聞によると、札幌市在住の元作業員の男性が2011年7月から10月までに、重機でがれきを撤去する作業に当たった。2012年6月から2013年5月に、ぼうこうや胃、結腸に3つのがんを発症。2013年8月に福島県の富岡労働基準監督署に労災を申請したが不支給となり、労災認定を求め札幌地裁に提訴した。労災認定を求める訴訟は全国で初めてという。男性は既に東電に計6500万円の損害賠償を求めている。
14日付東京新聞によると、東京電力は13日、福島第1原発を公開した。2号機の原子炉内で溶け落ちた核燃料のようなものが確認されるなど進展もあるが、高濃度汚染水との闘いは続く。多くの作業員が、溶接型タンクを新設する作業に追われていた。今後事故現場では、放射線量の高い建屋内部の作業が増えるが、多くのエリアでは放射線量が高すぎで作業を展開できない。同原発の廃炉には、30-40年の時間が必要だ。東京電力は、今夏にも廃棄物を取り出し、廃炉作業の複雑な段階を迎えると発表した。
日本経済新聞によると、原子力規制委員会は14日までに、昨年10月時点の原発半径80キロ圏の放射線量分布マップを公表した。データによると、同エリアの放射線量は事故発生時より71%減少した。しかし被災地の多くの住民は、現在も避難生活を強いられている。中には福島に戻らず、新しい生活を始めたいとする人もいる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年2月15日