安倍晋三首相は現地時間20日夜、フランスのオランド大統領とパリの仏大統領府で会談した。日本メディアが伝えた。
安倍首相は同日、海洋安全保障でフランスとの協力を深化させる考えを示した。日仏両政府は来月月末に仏海軍の練習艦隊が訪日し、米国や英国を加えた本格的な共同訓練を実施することでも合意した。
オランド大統領は春の大統領選挙に不出馬を決めており、安倍首相との会談はこれが最後となる。両首脳間では2013年に日仏の外務・防衛担当閣僚級協議(2プラス2)を発足させ、安全保障分野での協力体制を強化した。両政府は1月にパリで開いた2プラス2でも、物品役務相互提供協定(ACSA)の交渉開始で合意している。
海洋安全保障の問題に関して、安倍首相は「インド太平洋地域の広大な海域を国際公共財として維持する」と述べ、「日仏が緊密に連携していく」と強調。オランド大統領は「両戦力の共同運用をより容易にしなければならない。南中国海の共同演習なども実施する」と話した。
4月末にはフランスの練習艦隊「ジャンヌダルク」が訪日し、米英を加えた4カ国で初の全面訓練を予定する。関係者によると、フランスの艦隊は南中国海を通って共同訓練に参加する。安倍首相は共同訓練に関し「極めて意義深いことだ」と述べた。
日仏は経済・文化についても協議した。米トランプ政権の誕生で世界で保護主義が台頭するなか、日本と欧州、米国が主導して自由貿易を推進していく必要性で一致した。
安倍首相はその上で「日EU・EPA(経済連携協定)の早期の大筋合意を実現することで一致した」と強調した。オランド大統領も「フランスはできる限り交渉をフォローする」と応じた。
日仏政府は首脳会談後に、民間用原子力の協力を強化する協定に署名した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年3月21日