【基地依存から脱却、長い道のりに】
沖縄県を2016年に訪れた観光客数は877万人で、4年連続で記録を更新中だ。この数字は1972年の16倍で、1000万人の大台を突破するのも時間の問題だ。
琉球大学の江上能義名誉教授はNHKに対して「沖縄ではだんだんと自立経済の基盤ができて、沖縄の人たちの意識の中に自信ができてきている部分があると思う。そして、経済、観光という経済活動にとって、基地が障害だという意識があると思う」と話した。
「これまで、政府は基地問題を沖縄に負担してもらう代わりに、経済振興策を続けてきたが、アメとムチという従来から取られてきた手法が沖縄には通用しなくなってきている。日米両政府は沖縄の基地問題を経済振興策とは別に、正面から取り組むべきだと思う」
米国は沖縄を統治した際に、大量の土地を強制徴用し基地を建設した。1972年に本土復帰した際に、沖縄は米軍基地の完全な撤退、もしくは本土と同等の割合まで下げることを強く求めた。45年が経過したが、沖縄のこの願いはいまだ実現されていない。普天間基地移設問題を始めとし、沖縄と日米の対立が深まり続けている。日米が沖縄で推進するいわゆる基地返還の多くも、県内移設か代替施設の新設を前提としている。NHKは、沖縄の基地負担の大幅減のめどが立っていないと指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年5月21日