森友学園(大阪)の国有地取得問題の余波が収まらぬなか、日本の安倍晋三首相は学部新設で便宜を図った疑いが指摘されている。
日本最大野党・民進党は今月17日、入手した文書を引用し、文部科学省が国家戦略特区を担当する内閣府から、獣医学部を新設する計画について「総理のご意向だと聞いている」と言われたと称した。
加計学園は関西地域の有名な学校法人で、幼稚園から大学までの各段階をカバーしている。加計孝太郎理事長は安倍首相と40年近くの親交を持つ友人だ。加計学園は、関西地域の特区で、岡山理科大学の獣医学部を新設するよう申請していた。
特区を担当する内閣府は昨年11月18日の公開入札で、獣医学部新設の大まかな日時を初めて公開した。加計学園の関係者が日本メディアに明かした内容によると、同学園は昨年9月までに、政府側から獣医学部新設の日時を知らされていたため、学部新設に必要な教職員数を確保できていた。同学園と同じく獣医学部新設を目指していた京都産業大学はその後になり方針を知ったため、教職員数を確保できず計画を断念していた。最終的に、同学園だけが残された。
政府と特区内の愛媛県地方自治体が今月1日、会合を開いた。愛媛県今治市は、加計学園に獣医学部新設用地を提供し、96億円の補助金を支給することを決定した。